コンパクトなミニバンが欲しくて、シエンタのハイブリッドが気になってるけど、チョット予算オーバーなんだよなぁ…。
な~んて思っていたら、ソリオにハイブリッドが出たけど「マイルド」ハイブリッドってなんだ?冬に「ストロング」ハイブリッドが出るらしいけど、やっぱりそっちが出るまで待つべきなのか??
今これぐらいのコンパクトミニバンの購入を検討すると、必ず悩んじゃうポイントですよね。
- 普段は2~3人しか乗らない
- シエンタみたいなデザインじゃなくてもいい
この条件を満たすなら、ソリオマイルドハイブリッドがオススメです!
マイルドハイブリッドは、ガソリン車以上の燃費&本格ハイブリッド未満の価格
そもそもスズキの言う「マイルドハイブリッド」と「ストロングハイブリッド」とは何でしょうか?
ザックリいうと、以下の違いがあります。
- マイルド:簡易モーターが、加速するときだけ最長30秒間アシストして燃費を良くする
- ストロング:強力なモーターが加速時以外にもアシストを行い、エンジンをなるべく動かさない=燃費がもっと良い
マイルドハイブリッドは、「Sエネチャージ」と同じ
同じくスズキの「ワゴンR」のCMなどで「Sエネチャージ」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
実はソリオ ハイブリッドのマイルドハイブリッドは、メカニズム的には「Sエネチャージ」と同じです。
自動車を動かす上で一番燃料を必要とするのが加速時です。マイルドハイブリッドはここに焦点を当てて、最長30秒間のみアシストすることで、燃料の消費を抑制しようとするもの。このモーターは減速時に電気を貯めます。厳密にはエンジンをアシストする以外にも、走行中に電装品に電力を提供し、ガソリンの消費を抑えてくれます。
一方でストロングハイブリッドは、トヨタのハイブリッドシステムと同様、ストロングモーターを採用し加速時の30秒間といったケチ臭いことはなく、全領域で1つの主要動力源として活躍してくれます。
マイルドハイブリッドの燃費はガソリン車+3km/L、ただし価格はリーズナブル
マイルドハイブリッドもストロングハイブリッドも一長一短あります。
まずマイルドハイブリッドのメリットですが、構造的にも比較的簡易的な物なので、ガソリン車に対する価格の上昇が抑えられます。今回の新型ソリオも、最廉価グレードのガソリンエンジン車と比べるとハイブリッドは240,840円の上昇。ただし、ハイブリッドモデルにはアルミホイールやサイドエアバッグなど、最廉価グレードにはない装備が標準装備なので、その分を外すとメカニズム的な上昇は10万円程度です。
一方でシエンタですと、同じグレード同士でも、ハイブリッドは約41万円価格が上がっています。
マイルドハイブリッドのデメリットとして、燃費の伸びシロが少ないことが挙げられます。新型ソリオの最廉価グレードと、ソリオハイブリッドに組み合わされるエンジンとは同じものですが、カタログ値でそれぞれ24.8km/Lと27.8km/L、その差はわずか3km/Lです。シエンタ ハイブリッドのガソリン車比+7km/Lに比べると劣って見えます。またモーターのみの走行(いわゆるEVモード)がマイルドハイブリッドはできません。
ストロングハイブリッドを待たないでいい2つの理由
この冬待望のストロングハイブリッドが出るとのことですが、僕は「ストロングハイブリッドを待つ必要はない」と考えています。
価格を抑えながらも、燃費はシエンタ ハイブリッド以上!
マイルドハイブリッドとストロングハイブリッドの違いを前記しましたが、ご覧になって分かる通り、価格の上昇分に対する燃費の伸びが少ないです。シエンタの場合、ガソリン車比+41万円に対して、燃費は+7km。勿論ハイブリッドならではの力強い走りや静粛性と言った付加価値はあるにせよ、やはり高い。
ソリオに関してもまだ情報は出てませんが、現状のマイルドハイブリッドが1,695,600円~ですから、頑張れば乗りだし200万円は切れます。一方でストロングハイブリッドでは間違いなく200万は超えてしまうでしょう。燃費もマイルドハイブリッドで27.8km/L。ストロングハイブリッドとなれば30km/Lは超えるでしょうが、価格の上昇分を燃費で取り返すのはもはや不可能。
そもそも27.8km/Lという燃費に不満がありますか?シートが1列多く、エンジンも1.5リッター(ソリオは1.2リッター)と異なりますが、シエンタ ハイブリッドは27.2km/Lですよ?
ストロングハイブリッドのために残されたスペースが収納となる!
ラゲッジルームのフロア下収納を開けると、「こんなに広いのか!」と驚くでしょう。マイルドハイブリッドは構造が簡易なため、ガソリン車に対して収納スペースなどを犠牲にすることはありません。
そして新型ソリオの場合、構造が複雑なストロングハイブリッドも見据えて設計されていますので、トランクのフロア下が丸々サブトランクとなっているのです!おそらく、ストロングハイブリッドではここに大型バッテリーが収納されると思われます。
このサブトランクには、三角表示板やブースターケーブルなど「普段は使わないけど、いざという時の為に載せておかなければならない系」のアイテムを全てここに入れて、ラゲッジルームはフル活用できます。そんなサブトランクですが、さすがにボストンバッグまでは入らないような気がします。
旧型ソリオに比べて特にインテリア空間が大幅に進化した!
新型ソリオはエクステリアデザインこそ先代と大差はありませんが、インテリアは大きく進化しています。
インパネの質感が大幅向上
前代ソリオのインパネは「ワゴンRの普通車版」といった印象でしたが、新型では立体的で細部に至る造形まで細かくなりました。やはりこの辺りはメーカーとしても力を入れたそうです。
各部の立て付けもシッカリとして安普請な感じはなくなりましたし、メーター類やメーターに配されたインフォメーションディスプレイも非常見やすく、操作系スイッチも扱いやすい配置です。
シートの快適性がアップ
新型ソリオのシートはソフトで快適性の高い座り心地のものになりました。
先代ソリオのシートはワゴンRの大きいバージョン。クッション材は中途半端に硬く、ホールド性にも欠け、お世辞にも座り心地が良いとは言えませんでした。と言っても、ライバルのトヨタ「ポルテ」やその姉妹車「スペイド」より若干劣るかな?レベルで、国産大衆コンパクトカーとしては標準レベルでした。
それに対して新型ソリオのシートはソフトで、街乗りの試乗範囲ではリアシートも含めて快適そのもの。ポルテのシートに追いつき追い越した?というレベル。新型シエンタよりもシート表皮の手触りも良かったです。ただしここまでソフトだと長距離乗ったら逆に疲れてしまうかもしれませんが、そこは今回の試乗だけでは分かりませんでした。
安全性も充実
新型ソリオでは「デュアルカメラブレーキサポート」が用意されています。これはいわゆる自動ブレーキや誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警告機能などの今流行の一連の安全装備パッケージです。ライバルに対して特に秀でた機能はありませんが、シエンタなどに同じ土俵に立てるという意味では、意味がありますね。
走行性能は必要十分
発進が力強くストレスフリー!燃費は試乗車で13km/L弱
ソリオハイブリッドの発進は想像以上に力強いです。
トヨタのハイブリッド車(ソリオのストロングハイブリッドと同等のメカニズム)などでは出だしがモーターのみとなるのですが、どうも抑制されたモサッと感が否めません。また小型ガソリン車では発進時にスロットルを必要以上に煽ることで出だしのパワフル感を演出しているが為に、ちょっとアクセルペダルを踏んだだけでブォン!と押し出される扱いにくいクルマも見受けられます。
その点、ソリオはモサっとすることも無く、必要以上に押し出されることもなく、発進は力強いのにアクセル操作がしやすいです。また本格的なハイブリッド車ほどではありませんが、静粛性も高いです。
燃費は試乗車で13km/L弱。ただしあくまでこれは試乗車であること、また試乗中もどんどん燃費計の燃費は伸びて行っていましたから、実際に街乗り走行すると、20km/L弱は行くのではないでしょうか。
一方でバイパスの合流など、ここぞ!と言うところでアクセルを踏み込むと、エンジン回転数が2500rpmを超えたあたりから一気にうるさくなりますし、パワーの伸びも頭打ち感を感じます。大人4人フル乗車で旅行にでかけたら、パワー不足を感じるシーンが多くなるでしょう。この点が排気量が1,200ccであることの弱点で、ライバルのシエンタやポルテの1,500ccエンジンが羨ましく思う瞬間です。
足回りやハンドリングはシエンタに負けるが、ポルテと同水準
コンパクトミニバンに足回りの安定感やハンドリング性能を求めてはいけないことは分かりますが、新型シエンタの出来がこの点においても想像以上であったことからすると、ソリオはもう少し頑張れたのではないかと思います。
具体的にはステアリングの味付けがクイックでかつ速度を上げて行っても落ち着きがない。直進安定性が良いとは言えず、これでは高速道路などでリラックスしてドライブとはいきません。また少し大きい路面の凹凸も結構ダイレクトに拾います。この辺りは確実にシエンタに負けています。ただし、ポルテもそう言った点は気になりましたので、ソリオだけの弱点ではないでしょうね。
一方で車高が1440mmもある割に、急カーブでの揺さぶられ感はゆっくり目で、シートの良さと相まって、乗り心地は案外良かったです。また、車体が1t切っている!ということもあり、走りに軽快さを感じられたことも記しておきます。
アイドリングストップの洗練度は本格ハイブリッド車並み!
今回ソリオに乗って、アイドリングストップ機能作動時のマナーの良さに驚きました。13km/h以下でアイドリングストップするのですが、同乗者と話でもしていたら確実に気が付きません。始動もスムーズです。
ガソリン車のアイドリングストップ機能は、特にエンジン再始動時にブルッっと車体を揺らしたり、信号待ちの間が持たずに再始動してしまったりと「こんなアイドリングストップ機能、欲しくない!」とネガティブに感じることがあるものが多々あります。ソリオのアイドリングストップでは、そういったことが一切なく、エンジンの再始動もスッとスムーズですから、「出だしはモーター、走り出してからエンジンが合流」という本格ハイブリッド車並みにストレスフリーです。
これらの走行性能から考えると、ソリオは街乗りを重視したセッティングとなっていると感じます。
頻繁に家族全員で遠出用と考えているならば、シエンタなど他のミニバンをお勧めしますが、普段は街乗りの買い物や子供の送り迎えメイン、たまにの長期休暇に家族全員でドライブ!くらいであれば、ソリオの特性とピッタリマッチします。
スライドドアが欲しいだけなら、ソリオ 「マイルド」ハイブリッド!
本当に大人7人乗れないとダメですか? 5人じゃダメですか?
ミニバンが必要というより、スライドドアが欲しいんじゃないですか?
世間のミニバン乗りにこんなツッコミを入れたくなる僕の目から見て、ソリオのマイルドハイブリッドモデルは非常にお勧めです。その理由をまとめると…。
- ガソリン車以上の納得の燃費と、街乗りでの力強い発進加速
- 一応ハイブリッドなのに、ガソリン車とあんまり変わらない価格
- 本格ハイブリッド用に空けられたトランク下のスペースを、収納として使える!
- 先代より進化した質感、乗り心地、安全性
オススメグレードは「HYBRID MX」
新型ソリオは3グレードあり、1,454,760円から用意されていますが、この最廉価グレードは装備も超簡略化されている上にハイブリッドでは無いという、商用車みたいなものです。なので、お勧めは真ん中のグレードである「HYBRID MX(1,695,600円~)」です。
最上級グレードの「HYBRID MZ(1,841,400円~)」と価格差は145,800円。中身の違いは以下の通りです。
・ディスチャージヘッドランプ
・LEDポジション&イルミランプ
・フォグランプ
・本革ステアリング&ステアリングオーディオスイッチ
・LEDインテリアイルミネーション
・運転席側パワースライドドア
街乗りメインの車となる可能性が高いことを考えると、14万円追加して出すほどのものではないのかな、と感じます。
真ん中のHYBRID MXでも、アルミホイールやサイドエアバッグ、キーレスプッシュスタート、オートエアコンなどが標準装備となり、同じ価格帯でもオプション扱いとなるポルテと差がここで出ていますね。
オプションは「デュアルカメラブレーキサポート(59,400円)」を付けるかどうかだけ考えればOK
ソリオに特におすすめのオプションはありません。59,400円で「デュアルカメラブレーキサポート」を付けるかどうかです。
約50km/hからの衝突を回避できる可能性がある自動ブレーキですが、スバルの「アイサイト」のような前車追従クルーズコントロールのような快適機能までは付いていません。
予算200万円、値引き15万円、納期2か月
上記のモデルにマットやバイザー、安いナビなど最低限の用品を付け、ギリギリ200万円を切れるかどうかといったところです。
僕が販売店を訪れた2015年10月現在、ソリオは発売間もないタイミングだったので値引きも少なく、15万円程度が限界とのことでした。
一方納期はシエンタよりは若干短く、2か月ほどで納車可能ということです。
低燃費というハイブリッドのメリットと、価格が高いと言うハイブリッドのデメリットの、ちょうど良いところで折り合いをつけ、お手軽に使いやすいコンパクトミニバンが新型ソリオです。冬までストロングハイブリッドを待つ必要はありません。新型シエンタもいいクルマですが、納期が長い!
出たばかりで話題性があるうちに、ソリオ マイルドハイブリッドを買っちゃいましょう!
ちなみに、新古車を見つけることができれば、納期は一気に短縮・価格もグッと低い1台に出会えることがあります。
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ちょこっと手間は増えますけど、それで欲しいオプションが付けられれば、安いもんじゃないですか??