「誰にとっても一番安い」という自動車保険は存在しない!
安い自動車保険を知りたくて検索してるのに、「自動車保険の基礎知識」やらなんやら、何ページもさまよった挙げ句、最後には「おすすめ比較サイトはこちら」でおしまい。
僕はそういうのにはウンザリなので、自動車保険関連の仕事をしている友人にもチェックしてもらいながら、ズバッと言い切るこのページを作りました。
まず、親戚や友人が保険会社に勤めていたとしても、安くはなりません(法律で値引きが禁止されています)
そして、「あなたにとって一番安い自動車保険」は、見積を取って見比べない限り分かりません。
これ以上読む時間が勿体ないと感じたら、一括見積してみてください。
その理由は、この先ガッツリと解説していきます。
一括見積しないと分からない理由:あなたにとって安い保険と、他の人にとって安い保険は違う
家電みたいに、最安値をシンプルに見つけられればいいんですが、自動車保険だとそうはいきません。
あなたのお友達が「◯◯の自動車保険、安いからいいよ!」と言ってきたとしても、お友達にとって一番安かったところが、あなたにとっても一番安いとは限りません。
「あなたのようなお客様」を欲しがっている保険会社がある
保険会社の方針によって、「こういう人と契約したい」という客層が違います。当然、安くした方が人を集めやすくなりますから、集めたいタイプの層に対しては、保険料を安く設定します。
分かりにくいので、具体例で説明
まず、アキラさんとカズオさんという2人の人がいたとします。
アキラさん
免許取り立てのクルマ好きの男性(18)。
中古のシビックタイプRを購入して峠を駆け回っている。
カズオさん
4人家族のお父さん(50)。
10年前に新車で購入したクラウンを無事故で乗り続けている。
アキラさんはキャラクター的にもクルマ的にも、事故りそうな匂いがプンプンしますよね(笑) 逆にカズオさんは長いこと無事故で、ヤンチャしそうなクルマでもありません。
当然、アキラさんの方が保険料は高く、カズオさんは安いです。
ただし、それは「同じ保険会社なら」という条件付きで。←ここが大切です!
次に、安定の保険会社A社と、強気の保険会社B社があったとします。
すると、こういうことが起きます。
年間の保険料
安定のA社 | 強気のB社 | |
---|---|---|
アキラさん | 15万円 | 12万円 |
カズオさん | 3万円 | 4万円 |
なぜこんなことが起きるかというと、保険会社の戦略の違いで、欲しい客層が違うからです。
- A社:事故が起きたときに高額の保険金を支払うリスクを最小限にしたい。保険料収入は減るが仕方がない。
- B社:たしかに多額の保険金を支払うケースもあるだろうが、保険料収入をとにかく増やしたい。
結果として、A社を選ぶとカズオさんは1万円得するのに、アキラさんは3万円も損をします。
「保険料は走った分だけ」のような割引サービスも同じ理由で、走行距離が短い=事故率が低い→保険料を安くする、という会社もあれば、そこは一律にして逆に走行距離が長い人でも保険料は一緒にしておく、という会社もあるわけです。
実際の保険会社の方針なんて外部からは分かりません。
インスウェブの自動車保険一括見積には、類似サービスの中で最多となる21社の保険会社が参加しており、現在8,207万人いる運転手それぞれに対して異なる見積を出しています。
「あなたにとって一番安い保険」は一括見積しない限り、絶対に分かりませんよね?
比較サイトを使っても、大量の電話がかかってきたりはしません
「一括見積」と聞くと連想するのが、中古車査定や引越業者の一括見積ですよね。利用したことがある方はご存知だと思いますが、申し込んだ直後から、各業者から立て続けに電話がかかってきます。
自動車保険の場合は、まずかかってきません。
なぜなら、現物を確認する必要がないからです。
中古車や引越だと、実際の状態を確認しないと正確な見積が出せません。なので、他の業者よりも早く現物を確認して価格を提示し、その場で即決させたいから、ああやって我先にと電話がかかってくるんです。
自動車保険の場合、保険会社としては受け取った見積依頼フォームに書かれている内容だけで見積もることができますから、現物を見る必要も無く、電話する必要もありません。
あなたがこの3パターンに当てはまるなら、自動車保険を見直すべき
次に、「自分は果たして本当に自動車保険を見直す必要があるか?」と悩んでいる方に向けて、どんな人が見直すべきかを説明します。
新車で買ったとき、ディーラー経由で自動車保険も契約してそのまま
ディーラーで入る自動車保険は、だいたい三井住友海上、東京海上、損保ジャパンといったあたりでしょう。大手ならではの漠然とした安心感はありますが、実際のところサービスに大差はありません(後述します)。
最近よく耳にする「ダイレクト型」「通販型」の自動車保険の方が、断然安くなりますよ。
たしかに手続きが面倒に思えるでしょうけど、それで毎年5万円…つまり毎月の飲み会のお金が返ってくると思えば、全然苦になりませんよね?(笑)
※ただし、まだ購入して2~3年以内で、「新価特約」をセットしている場合は対象期間が過ぎるまでそのままにしておきましょう。
親が契約している自動車保険の2台目として契約していて、自腹で払っている
これは冒頭にも書いたとおり、「あなたにとって安い自動車保険と、親御さんにとって安い自動車保険は違う」ということです。
ただ、2台目の割引サービスというものもあるので、「親御さんの自動車保険の2台目vsあなたにとって安い自動車保険の1台目」のどちらが安くなるかは、結局のところ一括見積をしてみないと分かりません。
中古車を購入したが、自動車保険をどうしたか覚えていない
ちょっと本題と逸れますが、そもそも保険に入っているかを確認してください。気付かないうちに無保険になっている場合があります。
車を買い換えて、乗り換えたときも手続きをする必要があります。以前、車を購入したときに自動車保険の契約をしていたとしても、乗り換えてから手続きをしていないと保険の対象外です。いますぐ確認してください。
「自賠責保険には入ってるよ」ではダメです!
「自賠責保険」というものは強制加入の保険です。
ただ、自賠責だけだと事故で相手を死亡させてしまっても3,000万円、ケガでは120万円しか補償されません。それ以上の賠償金を請求されたときにポンと払えるならいいですが、まぁ、そんなことないですよね。
また、車や物の損害は一切補償されません。
万が一、3,000万円のフェラーリに追突してしまったり、信号機を倒してしまったような時、その修理代を自腹で払えないのなら任意保険(この記事で紹介している自動車保険のこと)に加入しましょう。
安い自動車保険で本当に大丈夫か?→大丈夫、というか一緒です
ダイレクト型(通販型)自動車保険が安い理由は、代理店を設置しないことや、契約手続きをネット上で済ませることによるコスト削減によるものです。サービス内容に大差はありません。
事故対応:大手もダイレクト型自動車保険も、同じ人が対応
一番不安に感じられるポイントは事故が起きた際の対応力ですよね。
これ、ダイレクト型でも大手でも、同じ人が対応していることがほとんどです。
「会社が違うのに同じ人って、何を言い出すんだお前は!?」
…まぁまぁ、落ち着いてください。
ダイレクト型自動車保険は、人件費なんかも削りたいわけですよ。つまり、人手のかかるコールセンターや事故対応スタッフは、外注に出してしまうわけです。
外注先はどこかというと、親会社。
ダイレクト型自動車保険の会社は、ほとんどが大手損保会社の子会社です。
たとえば、そんぽ24の事故対応を行っているのは損保ジャパン日本興亜の担当者です。
ダイレクト型も大手も、事故現場に保険会社の人は来ません
よくある誤解ですが、万が一の事故の時に保険会社に連絡をしても、保険会社の人は来ません。
これは大手でもダイレクト型でも一緒です。
自分で事故の相手方と最初の話をして、警察や救急車の手配をし、交通整理などをする必要があります。
唯一、セコム損保ではセコムの緊急対処員が現場に来てくれるサービスがありますが、これも保険会社の人ではなく、警備会社のセコムの人です。
出典:セコム損保パンフレット
一番安かったところが、ランキングで評価低いんだけど大丈夫か?
自動車保険のランキングも色々ありますが、アテになりません。
そもそも、どれもインターネット調査なので、「頻繁にネットをしていて、気軽にアンケートに答える人」のみが調査対象なわけですから、幅広く自動車保険の利用者をカバーできていません。
5種類の自動車保険満足度ランキングを比較・集計してみたら、結果はバラバラ
さらに、調査会社によってランキングがバラバラです。
この表は、インスウェブで一括見積が可能な21社が、複数のランキングでどのように評価されているかを比較した表です(2015年9月現在)。
対象者数・回答数とも多いJ.D. POWER社の2015年度のランキング順に並べ、それぞれの保険会社が他のランキングで何位に入っているかを表しています。
※1位は黄色、2~3位はオレンジ、最下位はグレー
引用元:
2015年日本自動車保険事故対応満足度調査|J.D. Power
2014年日本自動車保険事故対応満足度調査|J.D. Power
オリコン 2014年度 顧客満足度の高い自動車保険(事故担当者の対応)
価格.com 自動車保険 事故対応のクチコミ・満足度ランキング(2015年)
保険スクエア bang! 事故対応満足度ランキング
こんな結果だと、結局どこがいいのかなんてまったく判断が付きません。
まとめ:一括見積して、価格で選ぶのが一番
結局、「自分にとって一番安い自動車保険」は一括見積をするまで分かりません。
そして、安いダイレクト型自動車保険のサービス内容は大手と大して変わらず、ランキングもアテにならないとなれば、値段で決めるしかありません。
もしかしたら、一生お世話にならずに済むようなサービスなんですから、できる限り節約して、日々の暮らしを幸せにするためにお金を使いましょう♪
※本記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。