ランボルギーニ・ウラカン 320km/hの事故映像に思う

ハンガリー警察が公表した、ランボルギーニの事故映像を見て、ちょっと考えてしまいました。
去年の9月、ハンガリーの高速道路で最新型のランボルギーニ・ウラカンが時速約320kmで走行中に事故を起こしました。

運転手と同乗者は奇跡的に助かり、車内映像がハンガリー警察によって公表されました。
(いわゆる「グロいシーン」は一切ありません。事故の場面は1分25秒あたりから。)

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公道を高速走行するリスク

ハンガリーの高速道路は制限速度130km/hだそうですが、ドイツのアウトバーンは制限速度が無制限の区間もあります。
制限速度がなければ、何キロで走ろうと違法ではありません。

でも考えてみれば当たり前ですが、制限速度が何キロだろうと、公道で300km/hの車を操るというのはとてつもなくリスキーな行為です。たとえ高速道路でも舗装が荒れていたり、動物が飛び出してきたり、落下物があったりするわけです。

原因不明の縦揺れ

この映像でも、事故直前(1分28秒あたり)を見ると、落下物を踏んだのか、車の部品が脱落したのか、理由は分かりませんがなんらかの縦方向の揺れが写っています。

そして、それをキッカケに車の挙動が乱れ、立て直そうとしたのか、勢いに持って行かれたのか、ハンドルを大きく右に切っていますが、300km/hでハンドルをそんなに切ろうものなら、一瞬で制御不能に陥るでしょう。

高速道路を100km/hで走行中、追越し車線に入る時はゆっくりハンドルを切りますよね?
300km/hだったら、さらにゆっくりハンドルを切らないといけないんです。
高度な電子制御システムを備えた最新型のスーパーカーでもこうなるわけです。

200km/hからのスピン、立て直せますか?

高速をビックリするようなスピードで走って行く人もたまに見かけますが、果たしてあのスピードでこのランボルギーニと同じ状況に陥った時、果たして立て直せるのでしょうか…?

サーキットを走ると多少は分かりますが、普通の車が200km/hでブレーキを踏むと、真っ直ぐ走ってるだけなのに後輪が不安定になりフラフラとお尻を振ります。その状態で不用意にハンドルを切ると簡単にスピンするんですが、200km/hでスピンしたらもうどこに行くか分かりません。

高性能なスポーツカーならもちろん安定度は上がりますが、「大丈夫」と思う前に、サーキットで試してみて下さい。
そして、カッ飛んでいく人達の大半は、そんな経験も知識もないでしょう。
(あればやっていい、という意味ではありません。)

自爆するだけなら、自己責任の一言で片付けることもできますが、他車を巻き込んだらシャレになりません。

公道では、ほどほどに。

スピードを出したい気持ちはクルマ好きとして分かります。
僕自身、正直言うと結構飛ばしていた時期も過去にはあります。
でも、かっ飛ばしたければサーキットで。

公道では突然動物が出てきても、前の車が落下物を落としても安全に回避できる運転をし、万が一の際の緊急操作の技術・知識も備えて運転したいものですね。

参考:ランボルギーニ・ウラカン
1200px-2014-03-04_Geneva_Motor_Show_1375.jpg
“2014-03-04 Geneva Motor Show 1375” by Norbert Aepli, Switzerland.
Licensed under CC 表示 3.0 via ウィキメディア・コモンズ
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:2014-03-04_Geneva_Motor_Show_1375.JPG#mediaviewer/File:2014-03-04_Geneva_Motor_Show_1375.JPG

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