移動式小型オービスの特徴を、2台のレーダー探知機と一緒に探ってきた

新型オービスの設置が始まったこと、ご存じですか?

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2016年3月から、新型のオービス「移動式小型オービス」の導入が始まりました。

3月時点では埼玉県北本市・岐阜県大垣市の2カ所にしかありませんが、このオービスの最大の特徴が「小型で設置が簡単であること」なので、今後どんどん増えていくと思われます。

そこで、埼玉にある移動式小型オービスを実際に見に行ってリサーチしてきました。

【2018/4/11追記】

全国規模で導入されている、5種類の移動式オービスに関する解説記事はこちら:

新型の移動式オービス5種類の特徴を解説。「ネズミ取りの進化型」=今までのレーダー探知機は役立たず!?
新型移動式オービスが全国規模で導入中! 北海道・岩手・栃木・埼玉・富山・静岡・岐阜・愛知・大分といった各都道府県で、新型の移動式オービスの導入が報告されています。 中にはレーザーを用いてスピード測定を行うものもあり、これは従来のレー...

移動式小型オービス解説動画

記事の内容を5分にまとめた動画を作りましたので、文章を読むのが嫌いな方は、こちらをご覧ください。

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移動式小型オービスの特徴

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この新型オービスは、スウェーデンのSensys社が開発したもので、スピード違反の取締りに加えて、違反車に対するライトによる警告機能と、歩行者に対する音声警告の機能を持ったシステムです。

この箱形の装置だけで完結するシステムなので、従来のオービスと違って、道路上にアーチを付けてレーダーを設置したり、路面にループコイルを埋め込むといった、大規模な工事の必要がありません。

すでに立っているの交通標識にくくりつけることすら可能で、メーカー資料によると最短2時間で設置が可能とのことです。

「朝は無かったのに、夜になったらオービスができていた」なんていうことも無いとは言い切れませんから、これまで以上に気を付ける必要がありますね。

しかもかなりコンパクトで、この埼玉のオービスも運転席から見ると後ろにある電柱に同化してしまい、なかなか見つけにくいです。見落とさないように気を付けましょう。

ちなみに、オービス手前の警告看板は相変わらず付いているので、これを見逃さないようにする必要があります。

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取締りの仕組み

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測定方法

メーカー資料によると、スピードの測定にはレーダーを使用していて、測定距離は150mです。

従来のループコイル式オービスでも200m手前で測定していたので、ほぼ同じと考えて良いですね。

ちなみに、メーカーでは300km/hで走るポルシェ911GT3を撮影するテストまでしていて、もちろんクッキリ写ってます(笑)

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※Sensys社の広報ビデオより引用

何キロオーバーで作動するのか

移動式小型オービスの場合も、一般道では30キロオーバーから取締りの対象になると思われます。

なぜなら、この30キロルールはオービスの性能が理由ではなく、法律上の制約によるものだからです。

オービスで取り締まる場合は違反車を撮影するわけですが、警察といえども好き勝手に一般人の写真を撮ってはいけないという判例(裁判における解釈)があるからです。

その判例によれば、現に犯罪が行われていて、証拠を確保する必要がある場合に限って、合理的な方法で撮影しなさい、と決められています。

そして、一般道におけるスピード違反は、30キロ未満であれば犯罪ではなく反則行為(いわゆる「青切符」の対象)です。

つまり、30キロ未満のスピード違反は犯罪ではないので、たとえオービスでも写真を撮ってはいけません、という論理です。

ちなみに、ネズミ取りやパトカーによる取締りでは写真を撮らないので、30キロ未満のスピード違反でも捕まります。

レーダー探知機で探知できるのか:2台使ってテスト

もちろん、自分の車にレーダー探知機を付けて現地を走行し、ちゃんと警報が出るのかどうかも調べてきました。

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テスト機種:2015年モデルの高級機と入門機

使用したのは、手持ちの2台のレーダー探知機です。

コムテックZERO800V

2015年3月発売、コムテック2015年モデルの最上位機種
購入価格:24,000円

セルスターAR-212EA

2015年4月発売、セルスター2015年モデルの入門機種
購入価格:13,000円

今となっては型落ちといえるこの2機種ですが、一応「移動式小型オービス対応」を謳っている機種です。

今回は、どちらも2016年5月版の最新データに更新してテストしてきました。

テスト結果:しっかり探知成功!

結論から言うと、2機種ともしっかり500m手前から探知して警報してくれました。

そこから先は普通のオービスと同様、近付いて行くにつれて警報されます。

ちなみに、レーダー波をキャッチする警報ではなく、GPSの位置情報に基づく警報だったので、自動ドアによる誤報に惑わされたりする心配もなさそうです。

ダブルオービス注意!

このテスト走行中、オービスを通過した後にZERO800Vがダブルオービスの警報を出してきました。

ダブルオービスとは、オービス通過後にスピードを上げるような車に対して、オービスの先に車載型・携帯型のオービスをもう一つ仕掛けておくという取締り方法です。

いつもやっているとは限りませんが、オービスの場所を覚えたからといって油断しないようにしましょう。

これからレーダー探知機を買うなら、コムテックZERO602Vがおすすめ!

この記事を見て、「レーダー探知機買い換えるか」と思ったあなたにお勧めするのは、2016年10月に発売された、コムテックのZERO600Vです。

コムテックの2015年モデル6機種の内、3番目に位置する中級機ですが、なぜか下のグレードのZERO302Vとほぼ同じ価格で、他社の一番安いモデルとほとんど値段が変わりません。

もちろん、移動式小型オービス・ダブルオービスとも対応にも対応。

まとめ

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  • 新型オービスは設置が簡単なため、どんどん導入が進むと思われる
  • 小型で目立たないので、近付くまで気付かない。
  • 2015年以降のレーダー探知機ならデータ更新で対応可能

2014年末の試験導入以降、しばらく動きがなく忘れられていた移動式小型オービスですが、2016年からいよいよ本格導入開始。

大規模な工事も必要なく、設置が簡単なので今後もハイペースで導入が進むでしょう。

従来のオービスと比べても目立たないので、特徴をしっかり押さえて、今まで以上に気を付けて安全運転をしてください。

うっかり違反が心配な方は、安い機種で充分なのでレーダー探知機の購入をおすすめします。

レーダー探知機についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページもどうぞ^^

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