予算別にバックアップ電源付きのドラレコをご紹介
あなたは、どうしてドラレコを付けようと思っているんですか?
きっと、不幸にも事故に遭ってしまったときの証拠映像を残すことで、自分には非がないことを証明するためですよね?
しかし、ドラレコを付けていても「肝心な事故の瞬間の映像が残っていない」なんていうことが起きます。
「は!?意味ないじゃん!」と思われたことでしょう。
これを避けるために必要なのがバックアップ電源。その仕組みと理由を解説します。
GPSやGセンサーと比べると目立ちませんが、バックアップ電源の方がよっぽど重要な機能なので、見落とさないようにして下さいね。
お時間がない忙しいアナタはこちらへ→予算別のオススメドラレコ(記事後半に飛びます)
あおり運転対策のためのドラレコ選びについても、記事を書きました!
事故の瞬間の映像が消えてしまう理由
2015年現在で販売されているドラレコの大半は常時記録タイプといって、事故の前後だけでなく、ただドライブしている時の映像も全て記録されます。
にも関わらず、事故の瞬間の映像が残らないとはどういうことか?
これは、映像をメモリーカードに記録している最中にいきなり電源が切れた結果、データが正しく記録されなかったり、壊れたりしてしまうということです。
パソコンを例に解説
あなたが家や職場で使っているパソコンの電源を切るとき、いきなり電源コードを抜いたりしませんよね?
電源を切るときは、メニューから「シャットダウン」を選んでオフにするはずです。
こうする理由はドラレコとまったく同じで、いきなり電源が切れるとその時に記録中だったデータが壊れてしまうことがあるからです。「シャットダウン」を選んだときは、パソコンはデータを壊さないように記録中のデータの書き込みなどを終えて、準備が整った時に電源が切れます。
ところで、ノートパソコンだと電源コードを抜いても大丈夫ですよね?これは、持ち歩いて使うためのバッテリーが内蔵されていて、その電気を使ってパソコンが動き続けるからです。
ドラレコのバックアップ電源とは、まさにこのノートパソコンのバッテリーと同じ原理です。
事故の衝撃で車のバッテリーが壊れて、ドラレコに電源が供給されない(=コンセントが抜けた)状態になっても、その時に記録していた映像の書き込みが終わるまでの電力を確保するバッテリー、これがバックアップ電源です。
予算別バックアップ電源付きのオススメドラレコ
現在では50社以上のメーカーからドラレコが発売されていますが、その中でバックアップ電源付きのモデルはごく少数です。
2万円以上のモデルであればまず大丈夫ですが、それ以下のモデルにはバックアップ電源が無いモデルもありますので、ここではバックアップ電源付きを条件に、オススメの機種をご紹介します。
予算10,000円以下
バックアップ電源付きのドラレコとしては、最も安い部類です。
8,000円に抑えたければユピテルのDRY-mini1Xの一択です。ただ、対向車のナンバープレートや当て逃げなど、ナンバープレートがあまり大きく写らないような場合は識別できない可能性があります。
もう2,000円出せて、スマホとWi-Fi接続して日時設定ができる方であれば、DRY-WiFi20cの方が高画質ですからオススメです。
ユピテル DRY-mini1X
メリット:とにかく安くて簡単!
余計な機能が付いておらず非常にシンプルで、実売価格も8,000円程度と安価。
デメリット:画質が最新機には一歩劣る
解像度(映像のきめ細かさ)がHD画質(1280×720)に留まっており、最近は当たり前になっているフルHD画質(1920×1080)と比べると見劣りします。対向車のナンバーや、夜間の映像でナンバーが読める・読めないを左右する可能性があります。
ユピテル DRY-WiFi20c
メリット:1万円以下ではずば抜けた高画質
1万円の機種ではまず見られない、フルHDを超える3M画質(2304×1296)での記録が可能です。また、明暗差が激しい状況(昼間の逆光、夜間のライトが当たっているところといないところ、など)でも、明るいところが白く飛んでしまったり、暗いところが黒くつぶれてしまうのを緩和するHDR機能も搭載しています。
デメリット:日時設定にはWi-Fi接続が必須
ドラレコの機能としてはまったく問題ないのですが、購入直後に日時の設定をするとき、Wi-Fiで接続してスマートフォン等から設定する必要があります。これをやらなかったからといって、ただ日時が狂った状態になるだけなので、大きな問題ではありません。ただ、これを理由にしたAmazonの低評価が目立ったので、ご紹介しました。
予算15,000円以下
高温への対応力など信頼性・安定性で選ぶならドライブマン、画質で選ぶならユピテルDRY-WifiV1cがオススメです。
この価格帯で人気のモデルは、台湾トランセンド社のDrivePro 200ですが、これもバックアップ電源がありませんので、注意して下さい。※Transcend社自体はメモリーカード分野で非常に信頼性の高い会社です。
アサヒリサーチ ドライブマン720α
メリット:LED信号対応、警察も採用する抜群の信頼性、高温対応
多くのドライブレコーダーで、LED式信号機の表示が数秒間消える、という現象が発生します。数十秒に1回、数秒間ぼんやりと表示が消えてまた出てくる、という現象が起きるのですが、ドライブマンではこの現象は起きない仕組みになっています。また、日本製で警察への納入品でもあるので、信頼性は抜群です。
さらに、動作温度が70度までとなっており、真夏の直射日光の下でも、熱暴走による故障が発生しにくいことも大きなポイントです。
デメリット:解像度がHD画質止まり
必ずしも高解像度=高画質とは言い切れないのですが、15,000円でHD画質(1280×720)というのは、ちょっと物足りないです。
ユピテル DRY-WifiV1c
これは僕が友人にもオススメし、満足してもらった機種です。詳細な記事はこちら。
メリット:3M画質、広視野角、コンパクト
3M画質(2304×1296)での記録が可能な上、横方向にも広く撮影できる広角(水平115°)での記録、さらにはレンズ回転式の構造による超コンパクトな設計と、非常にバランスのいい機種です。
デメリット:強いて言えば、GPS非搭載なこと
これといった弱点は無いのですが、GPSは非搭載です。
このため、後から走行軌跡をチェックしたいだとか、スピードを表示したいといった場合にはオススメしませんが、ドラレコとしての機能に問題はありません。スピードは表示されていなくても映像を解析すれば計算できるので、事故時の証拠としても問題ありません。
予算20,000円以下
ドラレコに2万円近く出す気があるのでしたら、もう少し頑張って25,000円クラスのハイエンド機を購入されることをオススメしますが、一応ご紹介しておきます。
ここでも、やはり「信頼性のドライブマン vs 画質のトランセンド」という構図になります。
こちらで紹介するドライブマンはフルHD画質対応機なので必要充分な画質があり、高温対応や信頼性・安定性は折り紙付きです。しかし、3年落ちのモデルなので古さが目立ちます。
一方、より新しく明るいレンズを搭載するトランセンドのDriveProは夜間や逆光などでの画質は期待できますが、説明書が分かりにくいことや、ドライブマンほどの信頼はおけないという弱点があります。
トランセンド DrivePro 100
15,000円以下コーナーで少し触れたトランセンド社のバックアップ電源付きモデルです。
メリット:ほぼ15,000円の割に、明るいレンズを用いた高画質
微妙に15,000円を超えているのでこのコーナーに入れましたが、実売価格は16,000円前後です。センサーやHDR機能に頼らず、レンズ自体がF1.8と明るいレンズを使用しているので、この価格帯のドラレコとしては夜間の高画質は期待できます。
デメリット:海外メーカー製
前述の通り、トランセンド社自体は信頼のおける会社で、怪しげな中華企業ではありません。なのでドラレコの機能面でも問題はないのですが、説明書は妙な翻訳で分かりにくかったり、店頭に置かれていることも少ないので実機の確認ができない点が弱みです。
アサヒリサーチ ドライブマン1080
ドライブマン(Driveman) ドライブレコーダー 車載電源タイプ 1080DM
メリット:抜群の信頼性+フルHD画質+高温対応
前述の通り、警察でも使用されていて、LED信号にも対応のドライブマンのフルHD画質対応モデルです。画質と安心感を兼ね備えた、質実剛健と言えるモデルです。
もちろん、動作温度が70度までとなっており、真夏の直射日光の下でも、熱暴走による故障が発生しにくいことも大きなポイントです。
デメリット:いい加減古い
性能面での問題はないのですが、2012年9月発売と、発売から3年以上が経過しています。その割にこの価格ですから、ちょっと納得がいかないですよね。
メモリーカードは32GBがオススメです
最後に、ドラレコを購入された場合はメモリーカードも購入しておきましょう。製品に付属のメモリーカードでは1時間程度しか記録できないものがほとんどです。
オススメは32GBです。価格は1,500円程度なので、特に問題ないでしょう。
最近は64GBのメモリもだいぶ安くなりオススメしたいところなのですが、ドラレコによってはこの大容量に対応していない場合があります。64GBを購入される際は、購入されるドラレコが64GBに対応しているかどうかご確認の上、購入するようにして下さい。
コメント
たかっかさん、初めまして。
レーダーのページでは大変参考にさせていただきました。
当方はドラレコで、ミラー一体型のユピテルDRY-FH230Mを検討しています。
ミラーとしての機能(暗さ)が少々デメリットのようなんですが、ドラレコ機能、総合的にみていかがでしょうか?
あきさん、こんにちは。
ミラータイプのドラレコは使ったことがないので、スペック上の判断になりますが…。
以下の動画をご覧になって、動画のコマ送り感が気にならなければ問題ないと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ZT5_YpshBKg
(この動画はFH220Mのものですが、映像の滑らかさは同一です)
あとはミラー型の一般的な弱点として、細かな振動を拾って映像が小刻みにぶれることもあるようなので、自分だったらミラー型は選びません。
たかっかさん
ありがとうございます。見た目と機能的にはなかなかかなと、思っていたのですが、そもそもの映像に難ありかも?なんですね。。参考にさせていただきます☆
たかっか さん
まいどまいど情報ありがとうございます。
(前のコメント書いてるうちに往っちゃったので続きです)
おそらく、人生最後の車になりそうですのでいろいろ遊ぼうとしてます。
甘えついでにご存知なら一つ教えてください。
コーティングについて詳しく紹介されているサイト御存じないですか?
コーティング業者のこれは1年とか、こっちは3年とか自社が扱う商品について書かれていますが、
いろんな材料や、複数層の有無、施工時間、効果持続年数、メンテナンスと称する点検はなにをするのか、親水性なのかはっ水性なのか。価格差異は何を意味するのか・・・・
もちろんご存知でかつお時間あればでけっこうです。調べていただく必要はございません。
Highmerさん
人生最後の車とは…重みのある言葉ですね。
僕で分かる範囲のことであればお答えしますので、お気軽にどうぞ。
が、コーティングについては僕も詳しくありません…。
僕自身はキーパーラボのクリスタルキーパーというものを施工してもらったことがあります。
http://www.keeperlabo.jp/service/coating/crystal/index.html
ガソリンスタンドの手洗い洗車では落ちないような汚れも施行前の処理でしっかり落としてもらえて、ホイールまでピカピカになったので個人的には満足しています。効果は1年持続とのことですが、2年間引っ張ってました(笑)
コーティングにおけるアドバイスとしては、専用の施工ブースがあるお店にお願いすること、ぐらいでしょうか…。クリスタルキーパーはガソリンスタンドでも施工してくれるところがありますが、温度や湿度の管理、ホコリの付着防止の観点から、コーティング専門店に依頼された方がよろしいかと思います。
ウン十万という高級店もありますが…僕もその違いは知りたいです(笑)
たかっか さん
速攻で返信ありがとうございました。
mini2WGXが発売されて在庫一掃なんでしょうかちょいと安価で売られています。
シガライターでない5vのケーブルが付いていないのがちょい引っかかりますけど
たかっか さん
お世話になります。レーダーのページではいろいろご教示いただきありがとうございました。
ちょこっと悩んでZERO800Vにしました。注文した翌日に到着、納車もまだなのに・・・・
(カミサンにバレないように机の下の奥の方に隠しました)
さらにいろいろGOODs探してます。ドライブレコーダでネットを徘徊してると再び たかっかさん のページに導かれました。
レコーダもコムテックにして800Vとつなぐって案もあろうかと思いますが、どちらか壊れると両方とも買換えは嫌なので単独での設置がよかろうと考えています。たかっかさんの推奨はユピテルのDRY-WiFi20c、DRY-WiFiV1cです。私、個人的にはWiFiは不要だと考えています。
wifi不要の前提ではmini2WGは推奨品ですか?それとも問題ありモデルですか?
(レーダでもきっちりお返事いただき感動でしたが、ご多忙でしたら無視していただいてけっこうですので)
Highmerさん、再度のご訪問ありがとうございます。
ZERO800V、良い選択だと思いますよ。僕もVA-710Eとの比較がてら購入しましたが、デザイン面では数段上を行っていますし。
ドラレコの件、mini2WGでも問題はないです。
ただ、mini2WGはWiFiV1cよりも高画質ですが、横方向の撮影範囲が狭いことが若干気になります。mini2WGは水平85度、WiFiV1cは115度となっています。
ドラレコの用途を考えた場合、撮影範囲が広いこともポイントのひとつだと思い、WiFiV1cをオススメすることにしました。
Wi-Fiは僕も不要だと思っているんですが、他の機能面から考えたところ、結果としてWi-Fi付きのモデルだった、という経緯があります。
DRY-mini1Xはバックアップ電源あるよ。
取説19ページ。
あと、ユピテルの機種はバッテリ無い機種はスーパーキャパシタでバックアップされてるから問題ない。
yoriさん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございました。たしかに説明書に記載がありましたので、記事も早速修正いたしました。
スーパーキャパシタもひっくるめての「バックアップ電源」という表現でしたが、製品サイト上でもDRY-mini1Xのバックアップ機能は言及されておらず、見落としておりました。